熊本市
肥後五十四万石の城下町として栄えた熊本市は、九州のほぼ中央部に位置し「森の都」と呼ばれている。
熊本市のシンボルとなっている熊本城が街の中心にあり、周辺には古い町並みや建物が残っている。
また、夏目漱石や小泉八雲などの文人が訪れており、歴史と文化が共存する街でもある。
熊本城
加藤清正が7年の歳月をかけて、1607年に築城した熊本城は日本三名城の一つである。
周囲5.3kmにも及ぶ広大な敷地の中に、天守閣をはじめ数々の櫓や櫓門が建っていたが、1877年の
西南戦争でほとんどが焼失した。1960年に現在の天守閣が復元され、築城400年にあたる2007年を
をめどに、12の建造物の復元が行われている。
みずあかり
「故郷熊本の魅力を再発見し、ここで暮らす喜びや切なさまでも共感できる市民と地域でありたい」と
願って始められたのが「みずあかり」である。
熊本の資源「火」「水」「竹」「蝋燭」をモチーフにした明かりの祭典で、毎年10月中旬頃に長塀通りから
花畑公園一帯で繰り広げられる。
本妙寺
本妙寺は日蓮宗のお寺で、もとは加藤清正が父の菩提寺して大阪に建てたものを、肥後入国後に
熊本城内に移した寺である。その後、清正の廟所のある中尾山に移されて現在に至っている。
命日前夜の7月23日の頓写会には、毎年多くの人が訪れている。
立田自然公園
細川家の菩提寺泰勝寺跡で、細川家初代藤孝夫婦と二代忠興とガラシャ夫人の墓「四つ御廟」がある。
杉や竹に囲まれた園内には「苔園」や茶室「仰松軒」のほか、宮本武蔵の供養塔がある。
1995年には「熊本藩主細川家墓所」として国指定史跡に指定されている。
武蔵塚公園
細川氏に招かれた剣豪宮本武蔵が、晩年を過ごした土地が熊本である。
死後も細川家を守りたいと、参勤交代の街道沿いに葬られました。
公園内には「右直の構え」の銅像や、武蔵が眠る武蔵塚が奥にあり、市民の憩いの場となっている。
江津湖
上江津湖と下江津湖からなる江津湖は、長さ2.5km・周囲6kmの湖水面積が約50haの湿地である。
熊本市街地にもかかわらず1日約40万トンの阿蘇の伏流水が湧き出て、野生生物の宝庫となっている。
休日ともなるとたくさんの市民が訪れる格好の憩いの場として親しまれている。
万田坑
福岡県大牟田市と熊本県荒尾市にまたがる三池炭鉱は、日本有数の産炭地であった。
明治31年に開削された万田坑跡には、高さ18.8mの櫓や赤レンガの巻揚機室が残っている。
平成10年に国重要文化財、12年に国史跡に指定され、現在は世界文化遺産を目指している。
鞠智城
大和朝廷が7世紀後半に唐・新羅の来寇に備えるため、軍事拠点として築城した山城である。
1967年より発掘調査が行われ、1994年に歴史公園鞠智城として整備された。
園内には八角建物の鼓楼や校倉造の米倉、兵舎、武器を保管した板倉などが復元されている。
山鹿市
山鹿市は灯篭で全国的に有名であるが、灯篭以外にも見所が数多く存在する街である。
豊前街道沿いには、国指定重要文化財の八千代座をはじめ灯篭民芸館、足湯、温泉、土蔵づくりの商家
などの建物が並んでおり、昔の面影が今なお色濃く残っている。
江藤屋敷
大津町陣内にある江藤屋敷(江藤家住宅)は、県の指定重要文化財に指定されている。
1830年に建築された木造桟瓦ぶきの一部二階建ての建物は、毎年11月中旬に一般公開される。
典型的な熊本の庄屋住宅であり、複雑な外観とデザインには圧倒される。
白糸の滝
西原村にある白糸の滝は落差が20mあり、滝の目の前まで車で行けるので、気楽に見物できる。
平成18年5月には村の観光拠点として、白糸の滝交流館「糸舞季(しぶき)」が完成し、滝と清流を眺
めながらのそうめん流しが楽しめるようになった。
山の神まつり
毎年3月中旬には、西原村の俵山交流館「萌の里」一帯で「山の神まつり」が開催される。
阿蘇の火まつりのひとつで、俵山の山開きを兼ねた恒例行事である。日没と同時に、灯ろうやたきぎに
火がつき野焼きが開始される。真っ暗な中に広がるオレンジの炎は、春を迎える神秘的な光景である。
通潤橋
1854年に完成した日本最大のアーチ式水道橋で、国の重要文化財に指定されている。
全長77mにも及ぶ橋は、水に乏しかった矢部郷に水をもたらすと同時に人も通れる眼鏡橋であった。
橋の中央部から吹き出す豪快な放水は、見ごたえがある。
妙見祭
九州三大祭の一つといわれる「八代妙見祭」は、豪華絢爛な歴史絵巻さながらである。
異国情緒あふれる獅子舞や各町内から奉納される笠鉾、さらに迫力満点の馬追いや亀蛇(通称ガメ)の
妙技など見どころたっぷりである。
JR三角線
明治32年開業のJR三角線は、宇土駅から三角駅までの約26kmを結ぶローカル線である。
開業当時は宇土・住吉・網田・三角の4駅だったが、現在では9駅に増えている。
また、2011年秋には観光列車「A列車で行こう」の運行が予定されている。
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